男の顔は履歴書

今日は初めてノーギクラスに出た。ノーギとは、ギ(柔術着)を着用しない柔術のことで、いわゆるグラップリングというヤツである。

実はずっとノーギがやりたかった。柔術は道着の着用や持ち運び、洗濯が面倒なため、躊躇していたが、ノーギなら道着なしで、さらに道着を利用した技がない分、実戦的でMMA(総合格闘技)に直結する練習ができる。

結局のところ、僕は体が大きくないので、ガタイの良い素人に勝てないだろうし、もう年齢的にも身体能力や反射速度がモノを言うキックボクシングでは、若くセンスある人とスパーリングしても、残念ながらなかなか勝てない。

そんなこともあり、グラップリング技術でサラッと極められる人間になって、柔よく剛を制すを体現したいという野望の燈が、ひしひしと大きくなっていた。

そもそも僕は、人を殴るという行為ができないくらい甘ちゃんなので、関節を極めて、タップさせるほうが性に合っているような気がしている(関節を極めることは、すごく大変なことなので、そんな単純な話ではないけど)。

まあ、書ききれないほど沢山の想いがあって始めたノーギ。

初日のスパーリング最中にたまたま相手が動かした手が僕の顔を軽く引っ掻く格好となったシーンがあった。全然痛くはないが、練習後に鏡を見ると、案の定、顔に傷ができていた。そして、先日鼻にできた傷も治っていないどころかそこも引っ掻いちゃったのか、部分的に濃くなった気がする。

昔スノボーでキッカーを飛んでいた時、怪我なしでは上達できない競技だと身に染みてわかったが、格闘技も同じく怪我なしでは上達できない。

「男の顔は履歴書」って言葉があるが、僕の顔にも傷痕が刻まれて、どんどん格闘家の顔になっているのかもしれない。