貧血から本質へ

レスリングスパーリングをやると、顔面蒼白になり気分が悪くなる。自分は、決して体力や心肺機能が低いわけではないと思うので、とても悩み、考えさせられたことを綴る。

思えば中学生の頃から現在まで、採血をすれば必ず気分が悪くなり、ベッドで横にならずにはいられなかった。

体育で100m走を走ったり、大人になってからもHIITトレーニングをやったり、無酸素運動や高強度な運動をすれば、誰よりも顔面蒼白になり、隅っこでうずくまらずにはいられなかった。

そもそも幼い頃から色白で日常的に目の下のクマが酷かった。それも今回の症状とは、無関連ではないような気がしてきた。

悩みを解決するべく、色々と調べていくと、貧血なんじゃないかという結論に至った。調べたところ「スポーツ性貧血」というのがあるらしい。

貧血の対策といえば、鉄分を摂取するのが定石らしい。早速、練習前にドラッグストアでヘム鉄を購入し、その場で飲んでからジムへ向かった。

そのせいか、今日の体のキレは非常に良く、トレーナーの方に褒めていただいた。ただ、これが鉄分摂取のおかげなのかはまだわからない。実のところ今日は、途中から練習に参加したため、動いている時間が普段よりも短かったのだ。ただ単純に普段よりも、消耗が少ない分、体力、気力、集中力を残しながら、スパーリングに臨むことができ、その結果良い動きができたというだけのことかもしれない。

今回の経験から、年齢を重ねるとどうしても体力や気力が衰え、高年齢なりのスポーツとの向き合い方がある事に気づかせてもらったように思う。

一生懸命がむしゃらに練習したところで、決して効率良く上達はしない。それどころか、高齢者の場合、周り道をするほどに、体力も気力も消耗して、嫌になり、継続ができなくなり止めてしまうことが多い。なので、徹底的に考え抜きながら、効率良く、最短の上達を目指すことが、長く長く競技を続けることにも繋がると思った。

結局のところ人間は、何かしらの報酬がないと継続は不可能で、格闘技やスポーツの最もわかりやすい報酬が「上達の実感」だと思う(ちなみに次点は仲間とのコミュニティ形成な気がする)。

今回目の当たりにした「貧血」と、常に目の前に立ちはだかる「加齢」が、自分にとって大切なことに気づかせてくれたように思う。何事も思考を止めないで、効率よく、最短で、自分にとって必要な練習を取捨選択しながら、格闘技を継続していこうと決心した。