しばらく脚を引きずって過ごします

ローキックをもらった。おそらく本気のローキックを2発。今、脚を引きずりながら帰っている。膝を少しでも曲げると痛いため、まともに歩けず、階段の登り下りなんてほんと地獄。可哀想なおじさんです。

スパーリングというのは、暗黙の了解により行われる。ガチでやる時は、阿吽の雰囲気で、開始した瞬間から強めでバチバチの攻防になるし、逆に軽めに手加減してやる時も然りだ。

今日の相手はかな〜り、軽めな雰囲気でお互い手加減をしながらやっていると、少なくとも僕は思っていた。パンチも蹴りも軽く当てるくらいの軽めのマススパーリングだ。ところがだ、2分ちょいが経過した頃、急に渾身のローキックが飛んできた。突然の出来事だったので、おもいっきりもらった。

相手は暗黙のルールを前触れもなく、あっさりと破ってきた。

(ええ?そういう感じ?嘘でしょ..?)

と驚き、、ちょっとムカついたので、本気のローキックを返そうと一瞬頭をよぎったが、大人気ないし、ジム全体が険悪な雰囲気になりそうだなと思い留まった。とかなんとか考えているところをすかさず本気で2発目のローキックが飛んできた。。なんなのこの人..ほんと、サイコだ。

あまりにも本気だったためか、すかさずインストラクターの人が注意してた。

格闘技やってると、手加減のできないサイコパスみたいな人にわりと遭遇する。

そういう人に限って、普段はイイ人だし、腰も低いし、そもそも悪気は一切ない(そこが厄介なんだけどね)のだが、スパーリングとなると加減を知らずネジが外れる。そういう人は女子相手でも結構強くやってしまう。そんなんだから日に日にスパーリングをやってもらえなくなる。

トレーナーに怒られて、「はい!わかりました!」と良い返事をした次の瞬間、サイコモードに切り替わり、手加減なしに殴りにいってしまう人の噂はどこのジムでもわりとよく聞く話だ。

そういった人種は日常にも一定の割合でいるから、もう神が決めたバランスなんだろうと思って諦めることにしてる(闘争心があるという意味では立派な才能とも取れるけど)。

なんか色々書いちゃったけど、別に僕はローキックを本気で打ってきた相手のことをを一切恨んでいないし、本当にムカついていない。悪いのはローキックをカットできなかった自分だ。

それに悪いことばかりではない。これからはローキックのディフェンスを嫌でも徹底することになると思うからだ。痛みを体で覚えて、初めてローキックのディフェンスは、自分にとっての重大なIssueとなるのだ。

ボディも顔面も、恐怖や痛みを身体で覚えたからこそ、ディフェンスできるようになった今がある。

だから逆に感謝してる!ありがとう、今日の相手の人。もう二度と君とはスパーやらないけどね。

俺はしばらく脚を引きずりながら過ごすよ。