名古屋に着く。
東京発の新幹線への乗車がギリギリとなり、何も買えず、何も食べれず、さらに乗った新幹線が「こだま」。こだまは料金が安いのだが、等価交換、制約と誓約がが世の常である。料金の安さを引き換えに、めちゃくちゃ時間がかかる。そんな中、飲み食いできず拷問のような時間を過ごして辿り着いた名古屋駅。
食べ物を求めて歩き出す。
駅の近くにある味噌カツのお店「矢場とん」。
味噌カツって、ビジュアルがびしょびしょで、しっとりし過ぎているし、見るからに味が濃そうだからあまり興味を持っていなかったのだが、食べてみると激烈にうまかった。トンカツはソースか塩か、はたまた醤油やダシなど様々な食べ方があり、どれも甲乙付け難く、自分の中でベストオブトンカツの食べ方というのが決まっていないのだが、ここに来て「味噌」が上位に食い込む気配を感じた。
ただし、これは食べ物を渇望して、やっとありつけたから感じることのできた味なのだろうか。そこは再び味噌カツを食べることによって冷静に判断しよう。またいつか戻ってくることを約束して、伊勢へ向かう。
続く。