PERFECT DAYSという映画が良かったので、Filmarksに書いたレビューを転載。
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トイレ清掃員、HIRAYAMAの日々を映した作品。
AIやインターネットにより、人類がコモディティ化、均一化していく社会で、HIRAYAMAのようなヴィンテージで、アンティークな人間が、きっと貴重になっていくのかもしれない。
少なくとも、今後一定の周期で、アンチAI & インターネットブームは、何かしらの形で起こるのではないかと想像している(この映画のように?)。
その時にスポットを浴びるのが、きっと過去のカルチャー(音楽、文学、ファッション、映画、アート、建築..他、諸々の総称の意)で、
なぜ「過去」のカルチャーなのかと言うと、今後、本当の意味で、未来に何年も語り継がれるようなサブカルチャーというものは、2度と形成されることはないと、勝手に考えているからだ。
なので、世界中で1900年代後半〜2000年代初頭くらいまでに生まれたサブカルチャーは、貴重な宝として残り続ける気がしている(もちろんそれ以前の古典も)。
映画の内容とズレたレビューになったが、自分には、そういった事を示唆している作品に映りました。
色々書いてしまったが、穏やかにHIRAYAMAに無言で「…(そんな深く考えてないよ)」とあの優しい笑顔で返されそうな、真の意味で人間的で、ポジティブで、良い映画でした。
言えることは、どんなカルチャーよりも、木漏れ日は美しい。
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本文は、Filmarks(映画レビューサービス)への投稿用に書いたため、映画の世界に浸った直後の自由で主観的なことを書き殴っているが、結論、9割以上の人類がAIと、もちろんインターネット、SNSには抗えないし、共創していくのだと思う。また、過去のカルチャーがスポットを浴びるとも書いたが、それも一過性のムーブメントにすらなれないだろう。ただ、過去のカルチャーや作品は、きっと遺物のように、樹齢の長い木のように、粛々と年月と共に敬意が増していくのは間違いなさそう。