始まりはカーフキック

2021年の初練習。ジム内では想像通りと言うかなんと言うか、カーフキックの話題で持ちきりだった。2020年の大晦日に行われたRIZIN26で、堀口恭司選手が見せたカーフキックのことだ。

カーフとは日本語で「ふくらはぎ」のことを指す。カーフキックとはその名の通り、ふくらはぎに対する蹴りだ。

格闘技の世界では、昔からある技術ながら、近年、MMA(総合格闘技)でとても流行した印象のある技だ。

ここは筋肉が薄いらしく、鍛えようのない部位らしい。蹴られるとめちゃくちゃ痛いと格闘家達が口を揃えて語る。まともに貰うと簡単に筋断裂を起こし、すぐに歩けなくなるほど、脚が機能しなくなるらしい。

「らしい」としか言えないので、トレーナーのSさんに軽く蹴ってもらう事になった。カーフキックをくらいたいドMな人間たちの列ができた。当然僕もその列に並ぶ。

軽〜くうまい力加減で蹴ってもらったが、なるほどこれは痛い。本気のカーフキックをくらったら、一撃で歩行できなくなることがリアルに想像できた。(これを書いている今もじわじわと痛む)

この蹴りを最高の技術、最高のタイミングで、リスクを取って蹴り込んだ、堀口恭司選手を賞賛したい。

あれほどまでにシンプルな方法で、朝倉海選手が無力化させられる事は誰も想像ができなかった。海選手本人も試合後のインタビューで「盲点だった」と語っている。

格闘技の世界は奥が深い。2021年も格闘技が楽むそうだ。